全国の原発ここが危ない⑨
なにより信用を無くしたのが官僚と制度=福島事故の教訓を踏まえない新規制基準&防災計画
フクシマの例:住民を守るのではなく秩序と体面を守ろうとする官僚の姿勢が、SPEEDIや米軍航空機観測データなどのデータ隠し、学校の20mSv/年基準、避難の権利の無視、東電を破綻から守る資金提供、震災がれきの広域処理、刑事告訴/告発の不起訴決定、そしてフクシマ収束前の原発再稼働で露わになりました。
・IAEA(国際原子力機関)が提唱する「5層の深層防護」は、日本にはなかった。(「電力会社は長期間にわたる全交流電源喪失は考慮する必要はない」とされていた。防災計画や訓練は10km圏内のみに限定)
・フクシマ事故を経て、新規制基準を通じて追加で4層目(過酷/重大事故時の対処策)、5層目(原子力防災)をあわてて構築している途中であり、これは「安全」基準ではないと弁明。
・自民党の政権復帰に伴い、原子力規制委員会は電力会社に従う「規制の虜」へと逆戻りの途中、わずか半年で基準を作成し狂騒的なペースで審査を進めている。
・フィルター付きベント設備を設けても、過酷事故時には希ガス類は素通りで、立地審査指針の敷地境界での汚染基準を守れないため、逆に立地審査指針を廃止させたこと(いわば「逆」バックフィット)も大問題。
追記:現在の規制委員会についての批判はこちら。「7/18付け、原子力規制委員は自ら辞任を、抗議と辞任勧告」