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 広島裁判事務局のメルマガ18年1月1日号には、12月13日の記者会見の発言を使っての解説が掲載されています。

 同メルマガ12月17日号には、<広島高裁仮処分決定特集号>として伊方3号仮処分:広島高裁抗告審決定(野々上決定)の歴史的意義を解説しています。こちらもご覧下さい。

広島高裁(野々上友之裁判長)は高裁初の原発差し止め決定でした。

伊方原発3号機は、18年9月30日まで運転差し止めとなりました。

広島裁判の会HP

決定文、要旨はこちら

 
ツイキャス集
deaeteyokkatanaさんのツイキャス 8分20秒
広島弁護士会館で高裁の決定待ちから行進
広島高裁伊方3号止める仮処分公表
勝訴後の弁護団入場
記者会見

記者会見&その後の報告集会


広島高裁の抗告審決定が出るXディが12月13日午後1時半と決まりました。(審尋は9/13に終了)

 

トゥギャッターまとめをどうぞ。

「伊方原発運転差し止めのための「4」つの仮処分・本訴の紹介」
https://togetter.com/li/1027808

1.松山地裁 仮処分)16/11/2審尋終了 7月21日却下決定
      本訴) ?
1’高松高裁 仮処分抗告審)11/16 18/2/13 5/16
2.広島地裁 仮処分)16/9/20審尋終了 3/30却下の決定 
      本訴) 4/19 7/5 9/13 11/8 18/1/31
2'広島高裁 仮処分抗告審)17/4/13申立 7/12 9/13
      12/13予定
3.大分地裁 仮処分)5/11 7/20 10/11 次回もあります
      本訴) 5/11 7/20 10/11 12/7
4.山口地裁岩国支部
      仮処分)6/23 8/10 10/19 12/15 18/2/8(中止となりました) 4/19 7回で終了

      本訴) 


高松大集会の写真集はこちら。

Youtube動画

12月11日高松で四電本店申し入れ前アピール
https://youtu.be/5LizuDcwpj0

12月11日 申入れ後のアピール
https://youtu.be/cuKwybvWHXA


ツイキャス録画
12/10
高松大集会1 プレ音楽など 47分からげんさよ楽団
https://twitcasting.tv/togura04/movie/425094601
高松大集会2 10分30秒あたりから近藤亨子さんのアピール デモ出発まで
https://twitcasting.tv/togura04/movie/425105848
高松大集会3 デモ風景
https://twitcasting.tv/togura04/movie/425122823
高松大集会4 続き
https://twitcasting.tv/togura04/movie/425128545
高松大集会5 デモ終点瓦町駅前アピール 6分30秒あたりから大野恭子さん
https://twitcasting.tv/togura04/movie/425135912

12/11
高松四電本店前廃炉コール1
https://twitcasting.tv/togura04/movie/425331856

 この後、中に入る予定でしたが、2年前には中で撮影までできましたが、今回は、録画をお断りされましたので中での撮影はありません。
高松四電本店前廃炉コール2
https://twitcasting.tv/togura04/movie/425335689
 代わりにこちらは地面に起きっぱなしで撮ったものです。途中で切れていますが、げんさよ楽団唱っています。

 

12.10高松大集会の詳細は、脱原発アクションin香川による特設ページをご覧ください。

 


12月県議会(11/27〜12/13)に請願を提出いたしました。
神戸製鋼と三菱マテリアルのデータ偽装問題で、四国電力に徹底調査を求める趣旨の請願を、田中克彦県議、武井多佳子県議、村上要県議に紹介議員になっていただき、12月1日締め切り間際に提出しました。
PDFファイル 50.8 KB

10.21高松集会延期のお知らせとお詫び

 

 昨年8月に5年3ヶ月ぶりに再稼働を強行した伊方原発3号機を、一刻も早く停止させ、廃炉にするために日々運動をしてきましたが、残念ながらここまで止めることはできずにきました。広島、松山で闘われた仮処分申請も司法が司法としての役割を放棄した不当な決定でした。

 

 しかし、伊方3号機は10月3日に定期点検に入ります。裁判で止まろうが、定期点検で止まろうが、原発が停止することには変わりがありません。私たち四国4県の市民団体は、この機に伊方3号機を再再稼働させないために、四国電力本店のある香川県高松市で全国集会を計画し、準備を進めてきていました。多くの団体や個人の方々にも賛同をいただき、集会の成功と伊方原発廃炉のための大きな一歩に確信を持っていました。その矢先に安倍政権が自らの不正追及をかわすために、28日召集の衆議院を冒頭解散するという可能性が出てきました。不正を隠すために解散するなど前代未聞の暴挙によって、私たち市民の行動を変更するなど絶対に認めることのできないことであり、腑が煮え繰り返る思いです。しかしながらより広範な運動をつくり、原発のない社会をつくるためには延期することがよりプラスであると判断しました。

 

 

 多くの方々がこの日を予定し、準備をしてくださっているところで、多大なご迷惑をおかけすることを心からお詫び申し上げます。状況をご理解いただき、予定しています12月10日の高松集会に、ご参加いただきますようよろしくお願いいたします。

 

  脱原発アクションin香川     原発さよなら四国ネットワーク 

 

グリーン市民ネットワーク高知  脱原発市民運動ネットワーク徳島

集会決議文         20171111

31回伊方集会参加者一同

 チェルノブイリの苛酷事故から31年が過ぎ、福島第一の過酷事故から6年以上が過ぎたが、その収束はついてはいない。原発事故が如何に悲惨であるかは証明されているにも拘わらず、昨年8月12日、地域住民の反対の意思を踏みにじり、伊方原発3号機の再稼働が行わ れた。そして、はや一年が過ぎ、今年10月3日に定期検査に入った。さらに、来年1月下旬に四国電力は、伊方原発3号機の再再稼働に踏み切ろうとしている。
しかし、私達地域住民はこれを容認してはいない。 そもそも地域住民は伊方原発の建設から稼働、さらには再稼働に際して、一度としてこれを容認したことはない。原発は地域社会の発展を促進すると言いながら、この地域は人口の流出が止まらず過疎化が進み、地域社会は衰退の一途を辿っている。過去の事故が示すように原発は、地域社会を壊滅させる迷惑施設でしかない。さらに、事故が起こらなくとも夥しい放射能を自然界に放出し、全ての生命の生存権を脅かすのみならず、膨大な温排水を海に放出し、海水中の夥しい数の生命を奪い、また世界有数の豊かな生態系を持つ瀬戸内海を汚染しながらでないと稼働できない、言葉では表しきれない犯罪施設である。この故郷のかけがえのない自然環境は、この広い宇宙の神秘、 奇跡ともいうべき賜物である。また、長い生命の歴史の中で数多の生物の努力と営みによって形成され、さらには長い歴史を通して先祖代々の不断の努力により培われた、かけがえのない結晶というべきものである。全ての生命にとってかけがえのない故郷の自然環境を、一営利企業に過ぎない四国電力の利益追求のために、汚し、破壊することは、断じて許されるものではない。 原発がなくとも電気は足りている。 原発以外の発電技術はいくらでもある。私達は、夥しい生命を奪い、全ての生命の生存権を脅かしながらでなければ存在できない原発を、絶対に認めない。そんな危険な電気は要らない。従って伊方原発3号機の再再稼働は決して認めない。
2号機の60年への稼働延長も認められるものではない。近い将来必ず起こるであろう南海トラフ巨大地震も、中央構造線由来の巨大地震も、いつどこでどれ位の規模で起きるか決して予知することはできない 。人間の力、科学技術の力を過信してはならない。自然界の大いなる力は人知を遥かに超えていることを、謙虚に知るべきである。地震等の自然災害を止めることは決してできない。しかし、電気の足りている現在、原発は止められる。次なる自然災害に襲われる前に伊方原発全機を廃炉にしなければ、この地域は全ての生命の住めない土地になってしまう。それだけは絶対に許されるものではない。
よって私達は、かつて西の伊方、東の柏崎刈羽と言われた激しい反対闘争を闘って来られた先人達の遺志を引き継ぎ、全ての生命の声なき声を背負って、伊方原発反対、全機廃炉を実現するため闘い続け、原発のない社会を切り開かなければならない。そのために、今ここに集いし仲間のみならず、原発のない社会を望む様々な運動、各地で闘う全ての仲間達と連帯を強め、伊方原発のみならず、これから進められる全ての原発の再稼働反対、稼働延長や新設断固阻止、そして全ての原発の廃炉を勝ち取るまで、闘い抜くことをここに表明する。    



「渡部伸二さん お別れの会」御案内

 

去る八月三十一日、渡部伸二さんが脳幹出血のため急逝されました。享年五十七歳。あまりにも突然の悲報でした。

「渡部伸二と市民の広場」は、議員として幅広い活動を積み上げて来られた伸二さんの業績を偲び、感謝の思いとお別れの言葉を述べるために、左記の要領でお別れの会を開きます。

 ご多忙とは存じますが、どうかご参加くださいますよう御案内申し上げます。

 

 


愛媛県知事に対し、伊方原発3号機における新科学的知見に基づく バックフィット制度の十全な実施を求める請願書
添付した書類のうち、四国電力向け要請書は、8/17提出のものです。
IMG_1733.jpg
JPEGファイル 256.3 KB

添付した書類のうち、広島裁判事務局のメルマガ20号からの抜粋を2段組にして見やすくしたものは、こちら。


請願「原子力規制委員会に規制の原則を曲げることのないよう申し入れを行うこと」
8月25日に請願書を愛媛県議会へ提出しました。
この請願もいつものごとく、理由も告げずに不採択とされています。
請願17092.pdf
PDFファイル 288.1 KB

いつもは街宣の時に活躍している「げんさよ楽団」も参加して、第一回反原発ライブ・伊方が8月20日に開催されました。
 ブログ

ツイキャスはこちら。
反原発ライブ@アグリトピア1
反原発ライブ@アグリトピア2
反原発ライブ@アグリトピア3
反原発ライブ@アグリトピア4
反原発ライブ@アグリトピア5


8月17日、火山灰濃度100倍問題と多重化規則違反問題で伊方3号機即時停止を求める要請書を四国電力原子力本部に提出しました。
8月9日に川内原発のある九州電力鹿児島、10日に玄海原発のある佐賀県に申し入れた趣旨と同じものを四国電力伊方原発に対して申し入れました。また大飯原発の地元大飯町へも17日に市民団体がこの問題を含む申し入れをしています。 この火山灰濃度100倍問題は、新たな「バックフィット」制度の鼎の軽重が問われる初適用事例となります。
要請書170817.pdf
PDFファイル 176.6 KB

http://www.ene100.jp/バックフィット制度とは 

資料集(阪上さんまとめ)

火山灰問題愛媛県庁記者クラブ記者会見1
http://twitcasting.tv/togura04/movie/395977591
火山灰問題愛媛県庁記者クラブ記者会見2
http://twitcasting.tv/togura04/movie/395980357

 翌18日の愛媛新聞記事では、下記の後半の部分だけを取り上げて記事にしています。

 

”◆単一故障の仮定から現行の基準にも違反している
 さらに規制委が、単一故障の仮定により、電源2系統の機能維持を要求したことから、この点からも基準違反であることが明らかになりました。 伊方原発を含む加圧水型原発はすべて非常用ディーゼル発電機が2台しかなく、電力会社は1台ずつ交互に止めてフィルター交換を繰り返すことにしていました。この状態で1台が故障してしまうと2台とも止まってしまいます。規制基準は、単一故障の仮定により1台が故障しても安全機能を維持することを要求しており、これに反します。本来ならば、非常用ディーゼル発電機は、各原子炉に3台必要であったことになります。このことは新知見や新基準には直接関係なく、現行の基準に反することになります。即座の対応が必要です。 九州電力の場合は、市民との交渉の場で、「適用除外を受けており、規制委の審査も受けている」と回答しています。しかしこれは、通常運転時に1台が止まっても、もう一台の健全性が確認できれば直ぐに原子炉を止めなくてもよいというものであり、外部電源喪失という緊急時に、原子炉を停止して冷温停止状態にもっていく際に、フィルター交換のために、はじめから1台を止める設計にしてよいのかという話とはまったく異なります。規制庁は「検討チーム」において、それは許されないと明確に述べています。

電力会社は新しい基準をクリアすることを今後の課題としている
 電力会社は、フィルターの性能を向上させるとともに、発電機を動かしながらフィルター交換ができるようにして、2系統の機能維持をクリアするとしています。しかしいずれも今後の課題です。”


伊方原発3号機差し止め松山地裁の仮処分は、7月21日(金)に却下されました(4つの仮処分のうち、広島地裁に続いて2例目)

7.21伊方3号差し止め却下の報を受けて、大野恭子さんのスピーチ

「私たちは子どもたちのいのちを守りたいと思って裁判を起こしています。裁判官はなんの理念でもって裁判をしているのでしょうか。

子どもたちは学校で三権分立、国民主権を学んでいます。でも現実がこれではあまりにもひどいじゃないですか。それだけ、伊方原発の決定がおかしいとわかっているんです。ちゃんとここに来て、子どもたちにも裁判官は正しく説明ができるでしょうか。わたしたちの未来を守らなければなりません。諦めないで、みんなで頑張りたいと思います。

 裁判長、ぜひここへきてわたしたちに説明してください。裁判は分かりません、理解できません。・・・」

松山地裁前 http://twitcasting.tv/f:1228778343864728/movie/388798669
報告集会 http://twitcasting.tv/togura04/movie/388845712

 


乾式貯蔵の慎重審議を求める請願
伊方原発の敷地内中間貯蔵施設検討に際して、愛媛県に慎重審議を求める請願を、この6月県議会に提出しました。この請願も、毎回提出している他の請願同様、否決されています。
県請願1706a.pdf
PDFファイル 109.2 KB

原発さよなら四国ネットワーク通信の臨時号を発送しました。

 その中で紹介した関連リンクを並べておきます。

https://gensayo4koku.jimdo.com/ (ここ自体ですね、当たり前。)

http://www.ehime-kenminshomei.jp えひめ県民署名の会
http://miraiyonden.sakura.ne.jp   未来を考える脱原発四電株主会

 銀行乗り換えキャンペーン    

https://togetter.com/li/1027808 4つの仮処分、本訴の紹介

http://www2.gol.com/users/amsmith/   核のゴミキャンペーン関西


 えひめ県民署名の会が6月から始める来年3月までの署名活動に参加しています。
キックオフ集会にお集まりください。

 
2月28日の会の結成集会のツイートキャスト録画を紹介しておきます。

県民署名の会の結成集会1ー趣旨説明、裁判弁護団からみた意味
http://twitcasting.tv/togura04/movie/351427024
県民署名の会の結成集会2ー組織関係、質疑応答、参加者の決意表明
http://twitcasting.tv/togura04/movie/351433649

チラシ印刷用
えひめ県民署名5・27配布用(軽量).pdf
PDFファイル 402.6 KB

 下記の呼びかけを受けて原自連に団体として参加することになりました。
自然エネルギーの推進に向けて、左記の映画を是非ともご覧ください。
上映会のお知らせ

ダウンロード
原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(略称:原自連)設立の呼びかけ
原自連設立の呼びかけ20170321改訂.pdf
PDFファイル 61.7 KB

ダウンロード
パワポプレゼン
銀行乗り換えキャンペーン.pdf
PDFファイル 902.3 KB

3月、5月の街宣チラシ。70兆円という試算は後で追記しました。

My Bank My Futureキャンペーンへ。

6月28日は四国電力の株主総会が行われる高松四電本社前へ、未来を考える脱原発四電株主の会を応援しよう



ダウンロード
はんげんぱつ新聞17年3月号小松氏による「反原発講座」コラム
スキャン 5.jpeg
JPEGファイル 2.1 MB

4月の街宣用チラシです。4月16日に配布する街宣を行いました


司法(仮処分)は原発を止められるか?
伊方原発を囲む4県の地方裁判所で今仮処分の審尋が進んでいます。

 

←3月30日、最初の広島地裁では却下の決定が出ました。

ツイキャス録画
 3/30記者会見1

 記者会見2

 終了後の報告集会

原告団は4月13日に広島高裁に即時抗告しました。


 3月の県議会に提出した(小松説の検証を求める)請願のことが愛媛新聞記事に取り上げられました。1月23日に初めて小松説を紹介した愛媛新聞記事↓が出たことが転機になっているもようです。この請願も、毎回提出している他の請願同様、否決されています。

ダウンロード
17年3月議会請願.pdf
PDFファイル 81.5 KB

反被ばくキャンペーンさん他で行った対政府(原子力規制委員会・原子力規制庁)交渉の場で、このメッセージを配布していただきました。東京の議員会館での集会等へ出掛けることはなかなか難しいので、感謝しています。

 伊方原発は規制基準審査に適合したとして再稼働されていますが、この度の審査は、そもそも規制委員会の発足当初に示された「当面の安全目標」(セシウム137の放出量が100兆ベクレルとなる規模の事故の発生確率を百万年に1回以下にする)を満足するかどうかを、確率論的リスク評価の結果に基づいて審査し、太鼓判を押したものではありません。

この事は愛媛県の伊方原発環境安全管理委員会原子力専門部会の場でも、なぜ当面の安全目標を審査しなかったのか、と問われて規制庁からの説明者が答えられなかったことです。(このことが、田中委員長がよく「規制基準適合審査であって、安全審査ではない」と発言しているその理由だと推測しています。)

 その代わりに電力会社が最悪のシナリオだと考える一つの過酷事故のケースについて、確率がこれこれ、放出量はこれこれという評価をチェックして、合格だとしているはずですが、これはいわば仮免許のような話です。

 四国電力は数年後には実用化すると言っていますが、おそらくは全ての電力会社が「確率論的リスク評価」を実用化できて審査を通ると確信できた後に初めて、最初に述べた「当面の安全目標」について審査を開始するものと思われ何年先になるか分かりません。当面は電力会社に過酷事故発生時の責任を丸投げしている、無責任な審査態勢となっています。

 当団体はすでに2015518日に規制庁伊方事務所を通じて、このような基準適合性審査には意味がないので直ちに止めるべきだ、という要請書を送っていますがそのことへの回答もありません。

 

 昨年1215日に田中規制委員長は初めて伊方町を訪問し、高齢の入院患者らにとっては一刻を争う事態ではないので、避難をせず屋内退避をするよう発言しました。

 しかし、この想定の元となるシミュレーションは、東電福島原発事故の1/100の規模であるセシウム137100兆ベクレルの汚染が放出された事態において、5km境界の被ばく線量が屋外では基準以上、屋内なら基準以下になると評価したものにすぎません。つまりフクシマの1/100以上の汚染放出となる場合=電力会社が過酷事故対処に失敗した場合には、地元住民はその評価レベル以上の、安全ではない被ばくを屋内で強制させられることとなります。

 この試算はつまり、日本では、IAEAが提唱する5層の深層防護の内の5層目の「原子力防災」が、4層目の「過酷事故対処策」が成功した場合にだけ有効な対策となっているということを意味しています。深層防護とは、前段の砦が突破された場合を想定して最後の砦を築くことですから、一つ前の層での防衛が成功した場合だけを想定していては深層防護にはなりませんし、当然有効でもありません。

 

 日本ではこの5層目は深層防護になっていない、ということで、国際水準の安全哲学に劣るものと言わざるをえません。安倍首相は世界で最も厳しい水準の安全対策を行っている、と公言しているのですから、せめてIAEAの云う5層の深層防護を満足しているべきです。そうでないのなら現状が劣っていることを認め、より厳しいものができるまで再稼働を止めさせることが原子力規制委員会のなすべきことです。